カバ屋印 マムの素 

 
23
 
万城目学 とっぴんぱらりの風太郎

*ネタバレあり!*


万城目さんのことは可もなく不可もないって状態で
ずっときていました。
鴨川ホルモー
鹿男あをによし
プリンセストヨトミ
偉大なる、しゅららぼん

を読んで、面白いと思ったけどそれ以上でも以下でもない。
ただし、奈良京都の描写に欣喜雀躍のマム。
そういう位置付けでした。
 ↑いやな上から目線のマム号ね。(笑)

それが、コペルニクス的転回、
目から鱗、
状態になったのは、「悟浄出立 」を読んで!
この、悟浄出立 は、中島敦へのオマージュだったと
あとで知ったのだけど、
読んでる最中にずっと中島敦が頭の隅っこに浮かんで
いたので、そうと知ったとき、
さもありなんと思ったし、
万城目さんに1本とられたなんて意味もないことを
思ったものです。
物語が面白いだけではなくて、とても思惟をよびおこすもの
だったし、そのうえ、
文章が非常にきれいだったのね。

ホント、文章うまいです!

万城目さんってスゲ~やあ、
こりゃあ、
大化けするわと思うも間もなく
週刊文春で豊臣末期の時代劇小説がはじまったの。
これが
「とっぴんぱらりの風太郎」です。
変な題名だなあと苦笑はしたものの
私が食いつかないはずはない。

すぐにとりこになっちゃいました。

骨太
奇想天外
比喩のうまさ
そして切ない。

抜け忍の末路の悲しさ。
それよりも
私は合戦のシーンで、これほどリアルで悲しい
描写。
刀をもったこともない百姓がお金欲しさ戦にでて、
四肢を叩き切られて泣き叫びながら芋虫のように
はいずりながらのたうちまわる模様のなんと
壮絶で悲しいことか。

連載をこれほど楽しみにした小説は
平岩弓枝さんの西遊記以来です。

そういえば西遊記も三蔵法師をはじめとする
天竺にむかう一行の青春群像ですが
このとっぴんぱらりの風太郎も
敵側も味方側も一生懸命
生き抜こうとしている。
豊臣末期に「あるものを」守りぬいた忍者たちの
青春群像といえます。

私は
憎たらしい敵も老いも若きも全員死んでほしくないと
思いながら読み進みました。



ひとつだけ疑問点というかひっかるところが
あります。
最終章近くの文中、1箇所だけですが
「小介」
「佐助」
「才蔵」
なる名前がでてきます。
それは、本当に名前だけがでてきます。

この名前、皆さんおわかりになりますよね。
これは
真田十勇士の名前です。
佐助は猿飛佐助
才蔵が霧隠才蔵。

この十勇士の名前が突如でてくるのが
意味が不明なのです。
これは続編が用意される伏線かもしれませんね。



 


終わっちゃって悲しい。
早く単行本になりますように。


最後は風太郎が死ぬシーンで終わります。
泣けました。


                           
身体の深いところからゆっくりと這い上がってきたあたたかいものに、
なるほどこういうものか、とひどく腑に落ちた気分になって、
誰にも気づかれぬよう静かに目を閉じた。   (了)




           *続編のことを考えると↑風太郎は死んでないかもです。

           *とっぴんぱらりのぷう:秋田では昔話の最後に、
             おしまいやめでたしめでたし、あるいは聞いてくれてありがとう
             のかわりに言う言葉だそうです。
             昔話「むがしっこ」の結びが「とっぴんぱらりのぷう」。








   



↓ 9月28日に単行本として
  発売されました!

とっぴんぱらりの風太郎 [ 万城目学 ]

en1 en1

*とっぴんぱらりの風太郎の詳細(あらすじ等)は白マム印
とっぴんぱらりの風太郎(万城目学著)」をごらんください。
*とっぴんぱらりの風太郎に万城目さんにサインしていただきました。
 詳細は 「万城目学さんのサイン」をご覧ください。

万城目学サイン とっぴんぱらりの風太郎



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Comment

2013.06.27 Thu 15:36  |  !

最期死んじゃうのかー!
ネタバレありって書いといてほしかったーっ(゚´Д`゚)゚。

  • #-
  • とおりがかり
  • URL

2013.06.27 Thu 15:55  |  とおりがかりさん

そう言われると、そうですね。
気が聞きませんでした。
さっそく冒頭に明記しておきます。

もうしわけありませんでした。

  • #Ic.ZkQK6
  • mom
  • URL
  • Edit

2014.03.02 Sun 03:28  |  んんw

「小介」→ちょはっかい
「佐助」→さごじょう
「才蔵」→三蔵

ともとれますねw

  • #hlpt1Efs
  • きらりん
  • URL
  • Edit

2014.03.02 Sun 11:02  |  きらりんさん

なるほど!
と、
膝を打ちたいところですが、
万城目さんに直接うかがったところ
意味なく遊んでしまったという返答でした。
ただし
それをそのまま信用してよいのやら。






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